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908:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 8/5 15:52:37.28 ID:TX4fKIn50
男「…やれやれ。『おやおや赤ずきん。そんなに急いで何処へ行くんだ?』」
狼がわざとらしく先ほどのセリフを繰り返したので、赤ずきんちゃんも話を本筋に戻さざるを得なくなりました。
女「うむっ! このケーキとぶどう酒を持って、お婆様の見舞いに行くのだ!!」
その言葉を聞いて狼は、BLマンガの攻め役も凍りつくサディスティックな笑みを浮かべました。白衣と黒ぶち眼鏡が
似合いそうです。あとオールバックとか。
男「よしよし、ここは先回りしてばーさんを喰って、後でノコノコやってきた赤ずきんも頂いてしまおうか」
狼は脳裏で祖母孫丼というマニアックな取り合わせを思い描き、それを実現すべく脳裏で姦計を巡らせました。
関係ないですが、姦計っていやらしい感じの単語ですよね。
男「(なんだかうるさいナレーションだな)赤ずきんよ。せっかくの見舞いに花束の一つも無いなんて片手落ちじゃあないか?
近くに花の穴場がある。寄っていってみてはどうだ?」
女「それは名案だ、流石はわたしの男!! 早速、行ってみるとしようではないか!!」
男「だから今は狼だって」
赤ずきんちゃんは狼に案内された場所に着くと、たちまちお花集めに夢中になってしまいました。
女「うわあ…きれいな花が一杯だ。あ、この花、なんかすごく可愛い……」
赤ずきんちゃんの意外に女の子っぽい姿に、狼もドキバグです。
男「う、うるさい。まったく、何でこんなにナレーションがやかましいんだ……。さて、この隙にばーさんの家に行こうか」
ツンデレっぽく言い捨てると狼は、赤ずきんちゃんが花に夢中になっているうちにお婆さんの家へ向けて駆け出しました。
続く
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