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451:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 8/6 3:0:52.64 ID:1Kwf7LXx0
男友「いいなぁ……女ちゃんは……」
女友「あんたもねッ! 茂みに迂闊に入ってもうッ、足元ぐらい見なさいよ!」
こちらもぎゃあぎゃあと説教を、こってりとしぼられている
男友の方は体力を消耗している以外、特に目立った怪我も見当たらないので放置されているに近かった
女友「……大体、あんたは普段から注意力散漫で……」
男友「なぁ、なんで俺らのこと見つけられたんだ? 大人達が経験や勘から当てたのか? それともマジでこっちから本当に近づいて、偶然見つけられたのか?」
その問いに、女友はふぅと鼻から息を吐いた
女友「みィーんな、男のおかげ。幾ら探しても駄目な専門家や大人達に向かって、こう言ったのよ」
男『あんたらがこの山の専門家っていうならッ、俺は女の専門家だ!!! 余計な口を一切出さずに、俺に従え!!!!』
女友「……って。あの剣幕に圧されて、だーれも反論出来なかったのよ」
男友「うぇ、かっけー」
しかし全く、あきれたものだ
普段は、本人にはあんな接し方しかしないというのに……こういう時には無駄に熱いのだから
女友「それとねー……今日の男の行動なんだけど」
と、女友がビニル袋に入った見覚えのある小花と葉を男友に見せた
男友「あ、これ……女ちゃんが見つけた……」
女友「漆だって。紅葉してないし、花もあんまり見たこと無いからピンと来なかったんだけど……素手で触ってたらかぶれてたかも」
その言葉に、男友はぽかーんとしている
と同時に、笑い出した
女友「なによぅ」と言うと、男友は地図を取り出した
男友「これ、俺が昼食食べないかって誘った川……上流を少しさかのぼるとだな……」
つつぅっと指でなぞった先にあるのは、ダムだった
男友「放流とかあんじゃねーのかな。そんな危なっかしいとこで飯は食えねーわなー。もちろん、遊ぶのもな」
更にまさかとは思うけど、美容師を星にしたのも万が一の『圏外』に備えてのことなんじゃないかと女友に語った
女友「…………」
男友「…………」
……2人ははぁっと盛大にため息を吐き、同時に言った
男・女友「「この超絶不器用男ッ!」」

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