新10 1-
549:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 8/6 8:45:45.50 ID:9kUs6SCn0
>545続き
男友「おぃ、男!何してるんだ!風引くぞ、早く入って来い」
男友が何か言っているようだが、俺の耳には届いていない。
その俺に、女は駆け寄ってきた。
女「男は何かを感じてるんだ。邪魔しないでおこう」
そうか、俺は感じていたんだ――星の予兆を。
男友と女友は俺の尋常じゃない様子と女の言葉に息を呑んでいる。
俺はというと、何も考えられない。指先一つさえ動かせない。
そうして10分が過ぎた頃。
雨が止み、雲の間を縫うように月の光が差し込んできた。
雲が流れ、消えていく。
そうした先に俺達が見たものは――――
女「……綺麗」
男友「ぉぉ!」
女友「凄い……」
無数の流れ星だった。
放物線を描いて堕ちる光。闇を塗りつぶす光の筆。
その場にいた四人全員が感嘆する。
いつの間にか俺も動けるようになっていた。

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