新10 1-
543:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 8/10 12:13:12.56 ID:1qkPBucX0
>542の続き
今日は創立記念日で学校は休み。
もう昼を過ぎたというのに、女はベッドに寝転んだままだった。
痺れを切らした女の母親が叩き起こしに来たので、仕方なくベッドから起きた。
着替えを済ませリビングに行くや否や、女はおつかいへと駆り出された。
創立記念日と言っても今日は平日。
街はせわしなく道を往来するサラリーマンだらけである。
おつかいのメモを手に持ち、女は照りつける太陽光と人の熱気で蒸し暑い道を歩いていた。
女「食材は全部買った。アルミホイルも買った、と。後は・・・ん、あれは!?」
動きの耐えない人ごみの中に、男の後ろ姿が見えた気がした。
真偽を確かめるために人ごみを掻き分けながら近づいていく。
背の高さ、髪形、メガネ、どれをとっても男であると確認が出来た。
偶然か、それとも運命か。そんな事を考えながら女は男へと近づいていく。
だが「男おおおお!!!」と叫ぶ前に、女は気がついてしまった。
男の横を一緒に歩く、見知らぬ女性の姿に。
女「お、男・・・!?」
信じられないその光景に立ち尽くしてしまった女を尻目に、人は決して歩みを止めようとしなかった。

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