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555:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 8/10 12:57:10.48 ID:1qkPBucX0
>553 続き
箱の中には炎をかたどったキーホルダーが入っていた。
中央には女と男のイニシャルが入っている。
女「これは・・・!?」
男「あの店で自分でデザインしたのを作ってくれるって聞いた。
それは世界でたった1つしかない、俺デザインのものだ」
女「そうなのか!?」
男「ああ。でも、ああいった場所に行くのは苦手でな。先輩に頼んでついて来てもらっちまった」
女「で、でも、あのプレゼントとキスは・・・!!」
男「そりゃお前、一日付き添ってくれたんだ。お礼ぐらいはしないといけないだろ。
まあ、あれは完全に予想外だったけど。お前が見てたことも予想外だった」
男は、申し訳なさそうな顔をした。
女は、濡れた服のまま男に抱きついた。
女「・・・ずっと、ずっと寂しかった!!」
男「・・・すまん。誕生日の事を秘密にしておきたかった」
女「もう私の事嫌いになったんだと思った!!!」
男「お前の顔を見ると、どうしても言いたくなっちまいそうだった」
女「男ぉ・・・!!」
男「・・・悪かった」
男は傘を差すのをやめて女をぎゅっと抱き寄せた。
女「男!!?傘差さないと服が濡れるぞ!!!」
男「バーカ。お前が抱きついてきた時点でもう濡れてら」
男と女は、共に抱き合ったまま笑った。雨は二人に負けて、降るのをやめたようだ。
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