新10 1-
459:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 8/14 22:22:25.55 ID:+Ku5eKiHO
>457続き
男「お前……死んだんじゃ……」
やっとの思いでひねりだした言葉は"ごめんなさい"ではなかった。
女はさして気にもとめない様子で言い放った。
女「成仏できなかった。」
…なるほど。幽霊というやつか。
俺は霊感が強い方ではないのでこれが始めて見る幽霊ということになる。
しかし幽霊なんて信じていない人間の目の前にいきなり幽霊を出現させられても困る。
男「夢じゃないよな?お前ちょっとつねっ……」
言いかけて気づいた。幽霊が生者に触れられるわけがない。
などと油断していた俺がバカだった。女が俺の頬をつねってきたのである。
男「いてててて!?何でお前触れるんだ!?」
女「触ろうと思えば触れるんだ!!!」
…そう言えばコイツさっき日記を俺から奪い取ったな。
女「どうやら私の姿は男にしか見えないらしいが…とにかく!これでこれからもずっと一緒にいられるぞ!!!」
女は…それまでの俺の悲しみを全て吹き飛ばすような笑顔で言った。
―終―

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