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540:8/8 8/15 8:24:34.00 ID:FJb8l+Re0
男「まあ、その、なんだ」
女「?」
男「悪かったな。お前を忘れてたこと」
女「気にしてないぞ!!!男が楽しそうだったからそれでいい!!!」
帰り道、女はにっこり笑った。男はわしゃわしゃと女の頭をかくようになでる。
女「でも何で型抜きがやりたかったんだ!?」
男「あー、それはだな―――」
男は雲ひとつ無い夜空を見上げた。そして少し笑った。
男「やっぱ教えない」
女「えーーーー!!?なんでだ!!?」
それはお前との思い出があるから、なんてとてもじゃないが言えない。
男はそう思いながら女の前を歩く。
男「ほら、もう暗いからとっとと帰ろうぜ」
女「ちょっと教えてくれないのか!!!?男おおおお!!!」
男にとっても、女にとっても、大事な今昔の夏の思い出がある。
その1ページが今宵、また刻まれた。
― おしまい ―
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