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女は男の裾を掴み、小刻みに震えていた。
男「・・・異様な雰囲気だ」
女友「ねぇ、ほんとうに行くの？」
男友「ここまで来て何言ってんだっ！ほら、さっさと行くぜ！」
男友はつかつかと廃墟の中へ入っていった。
女友「あ、待って」
女友が慌てて追いかける。
女「お、男・・・」
男「なんだ？」
女「なんだが、すごく嫌な胸騒ぎがする・・・」
男「・・・男友と女友を追いかけなければ」
女「・・・う、うん」
男と女も中へ入っていった。
その廃病院の中は、まるで昨日まで医者や看護婦が働いていたように綺麗だった。
男「・・・驚いたな。ここはまだ病院として機能できるんじゃないか？」
女「・・・お、男。それより、女友と男友がいないよ」
男「そうだな。すぐ追いかけたはずだから、もう少し歩けば追いつくだろ」
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