新10 1-
101:1/11 8/28 4:15:02.16 ID:qAYeYgfG0
やっと退屈な授業が終わった放課後の教室。
ある生徒は部活に、ある生徒はゲーセンにと足早に教室を出て行く。
男は、自分の席で図書室で借りた歴史小説を読んでいた。
まだざわめきが聞こえるのにも係わらず、ドドドという足音が聞こえてくる。
そして「男おおおお!!!」という、聞きなれた暑苦しい声。
これこそが男の放課後を告げるチャイムでもある。
女「男おおおお!!!一緒に帰るぞおおおお!!!」
教室のドアが荒々しく開いた。女だ。
男「ん、ちょっと待ってろ」
女「一秒たりとも待てない!!!」
男「じゃあ先に帰れ」
女「それは嫌だ!!!」
男「・・・・・・」
こいつは・・・、という目で男は女を見ている。
女はその視線に気付いてはいないのだが。
いつものように帰り支度をする男。
一つだけ違うのは、男がカバンの他に何か中身が入った小さな白い袋を持っていることだった。

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