新10 1-
60:フジノヤマイ 1 8/31 21:38:10.28 ID:QXgdqjc5O
女「…男。私な、病気なんだ」
男「病気…?」
───告白は唐突に。
男はいつもと違った。まるで、女が女でないような感覚を覚えた。
元気を擬人化したような存在であったはずの彼女が、今日は何故か神妙な態度で男と話した。
そのことが、女の言葉に信憑性をもたらしていた。
女「ああ。死ぬかもしれない病気だ…」
男「な…ッ!?」
信じられなかった。
信じたくなかった。
彼女はもうすぐ男の前から消えてしまう。
呪女「お姉様ぁぁぁぁあ!!」
女「──ッ!こんな時に!」
女「すまん男、話は後だ!!」
男「あ、お、おい!!」
女は逃げ出した。
男はこの日ほど呪女の存在を欝陶しく思ったことはなかった。

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