新10 1-
820:4/5 9/21 13:22:23.59 ID:MojSS3rm0
男「だから無理だと言ったろう」
男は呆れた様子で、俯いたままの女を説教した。
男「お前は不器用なんだから、一日二日徹夜したからってうまくいくはずが無いだろうが」
女「・・・一日じゃない。四日」
男「四日徹夜!? そりゃテスト時間中に寝ないほうがおかしい」
女は落ち込んだまま立ち直れない。それほどテストには自信があった。
だが、睡魔に勝てなかったのが悔しかった。
あまりのショックで四日も徹夜して覚えた事をほぼ忘れてしまい、その後のテストにも大きく影響した。
女「才女に・・・なりたかった・・・」
男「はぁ・・・どうしてそこまでそれにこだわるかね?」
女「男が頭いいから、それにつり合うような頭のいい女になりたかった」
男「・・・あのな、お前は一つ勘違いしている」
女「え・・・?」
男「俺に見合う奴を決めるのはお前でも周りでもない。俺自身だ。
そして俺はたとえ相手がバカだろうが構わん。俺にとって大事なのは――」
男は自分の胸に拳を当てる。
男「ここだ。だから頭の良さは関係ない」
女「男・・・」
女「それ何かキザっぽくてカッコ悪い」
男が胸に当てていた拳が女の頭上に降ってきた。
頭を抑えながら、えへへと笑う女。男の言葉が効いたかどうかは解らないが、結果的には女、復活。

ir ver 1.0 beta2.2 (03/10/22)